優越感ゲームだの、あるいはメタメタした感じの自省だのといったものから距離を置く一つの方法として、自分以外のひとの話をするというのがございます。でも、たとえば「貴方は他人のことを悪く言うことで、優越感を得ようとしてますね?」と問いかけられたとしたら? 2つのオプションが考えられます。

  1. 「そんなことはありません。私は単純に彼/彼女について述べているだけですから」
  2. 「そうかもしれませんね。でも、たとえ私がそうだったとしても、彼/彼女が○○だということが変わるわけじゃないですよね?」

 本当のところ、この2つは貴方の心の中で連係して働くために分離することが難しいのですが、とりあえず相手からの具体的な問いかけに対しては(2)で返すのが得策でしょう。(1)で返してしまうと相手の質問に対して受身に回ってしまい、「貴方が優越感を得ているかどうか」が争点になってしまう可能性があるため面倒なのです。先手を取って、あくまでも貴方は自分以外のひとの話をしたいのであって、自分のことなんてどうだって良いというアピールを行いましょう。

  • 相手:「この腐れ外道が!」
  • 貴方:「そうかもしれませんね(でも、たとえ私がそうだったとしても……)」
  • 相手:「結局それって、自分のことなんてどうだって良いことをアピールしたいためのポーズなんだろ?」
  • 貴方:「そうかもしれませんね(でも、たとえ私がそうだったとしても……)」

 このように、心の中でそっと「でも」と付け加えることで大概の状況に対応可能な(2)は、汎用性が高く便利なメソッドだと言えます。